一日一服はお茶を飲みたい松下です。
今日はお濃茶を初めて習う生徒さんがいました。
風炉のお濃茶の方がまだ簡単な気がしますが、今は十二月。
初めてだけど、中蓋や、中仕舞いなど、色々覚えることはたくさんです。
そんな中で、お茶入れを清めるときに、いつもの帛紗を草にさばく前にする四方さばき。
これ、私が一番初めに習った時は、六方さばきをします。と聞いて、習いました。
1回目はすぐに送って、2回目から、緩めて、張って、3回目も緩めて、張って、、、と。
そして、6回目では真ん中を外して、いつもの三角の形になって、それから草にさばくと。
だから、いつも一からちゃんと数えて、行きすぎないようにと頭の中はそんな感じ。
でも、ずーっとお稽古している中で、六方さばきという言葉自体ないものであるということと
これも四方さばきであるということを知りました。
それでも、まだ頭の中は、1、2〜6と数えていたけれど、
ある日、急に、あ、これは四方さばきなんだってわかった時があって、それからは、1、2〜6と数えることはなくなりました。
つまり、四方さばきだと知っていたのに、本当にはわかっていなかったんです。
で、ふとそのことに気づいた時に、すっごく腑に落ちて、明確に四方さばくことができるようになったと思います。
それに気づくのに30年近く(笑)
遅い!
で、今日です。
今日、四方さばきを教えた後に、どうしてこんなことするんですか?と質問が。
ほう。
まぁ、そうだよね。
私って、昔習った時、そんなことも聞かずに、へぇーー、こうするんやーって、ただ思っただけで、どうしてなんて思ったことなかったなーと振り返り
どうしてって言うのは、本とかに書いてないんだけど(もしかして、書いてある本があったらごめんなさい。むしろ知りたい)私はこう思うっていう考えを伝えました。
じゃあ、生徒さんは、わかりました。先生の言うとおりだと思います。って言ってくれました。
さて、これでよかったのかどうか。
理屈を伝えるのは簡単で、(そもそも、私の理屈が合っているかどうかも定かではない)、その上でお稽古を重ねて行く方が良いのか
それとも、こうするものなのよって、私の考えは伝えずにお稽古を重ねて、自分の答えを出してもらうほうがよいのか。
私の考えを伝えてしまったが故に、自分で見つける楽しさや、また、その道のりを遠くしてしまうのではないかという懸念があります。
もちろん、その私の考えは私のものであって、それが正解かどうかはわからないとは伝えていますが。
やはり、先入観があると、真っ白な状態でお稽古できないですもんね。
でも、教えないのも意地悪というか、なんというか。
これからそんな時はどうしたらよいか。
なかなか毎回悩みそうです。
ちなみに、教えたからと言って、すぐにその通りにできないこともあります。
今日はたまたま、午後に、パリオリンピック銅メダリストの北島選手と田中選手のデモンストレーションを見せていただく機会がありました。
超一流の選手の障害と馬場の演技だったのですが
解説の方が、見事に膝から下が全くブレておりませんと仰っていて、本当にピタっとブレずに、でもしなやかに乗ってはりました。
お二人ともとっても格好良かったです。
そして、お人柄も柔らかく楽しいお二人でした。
で、その後、自分が乗る時に、それが理想の形とわかっていても、全然できない(笑)
まぁ、そりゃ当たり前なんですが。
そして、田中選手が仰っていましたが、やはり基本の姿勢が大事だと。
特に膝から下の姿勢を正しく常に保つことができれば、反動も抜けていくと。
できるようになるには、恐ろしい鞍数を重ねないと無理なんだろうと思います。
そして、それは毎回ちゃんと、基本姿勢を常に意識して重ねていかないといけないものだと思いました。
まさに、お茶のお稽古にも通じることで、やはり、常に基本の姿勢、基本の動作、帛紗さばきの位置など、全部がピタっと合って、とても、気持ちの良いお点前になるのだと思います。
その基本の姿勢は、常のお稽古からしないと、保てない。
やはり、理屈も大事ですが、身体が覚えて、理屈は後からついてくるのがよいのかと思ったり。
理屈を聞いて、それに近づくためにも、それを意識してお稽古を重ねた方が良いのか。
悩みすぎて、眠たくなってきましたので、ここらへんで。
ではでは、また!
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