こんにちは。一日一服はお茶を飲みたい松下です。
今日は昨日に引き続き、柄杓のお話です。
まず、準備の時には、柄杓は少し濡らしてから建水に仕込みます。
そうすると、建水に置いた時に滑りにくいです。
勿論、清めるという意味もあると思います。
その時に、ぼたぼたのままではなく、ちゃんと布巾で拭いて仕込みますが、
布巾で拭く時には、合の部分をぐりぐり拭くのではなく、合を持ちながら、ぼんぽんと当てて優しく拭きます。
この時に、柄杓の柄を持って合を拭くと、柄と合の接合部分が痛み、いくら新しい柄杓でも水漏れをしてしまう柄杓になってしまいます。
合を拭く時は合を持つ。
柄を拭く時は柄を持つ。
準備の時にはこれに気をつけましょう。
そして、お点前中ですが、お湯を汲む量が今一あやふやな生徒さんがおられます。
お薄の平点前ですと、お湯やお水をお茶碗に入れることは、4回あります。
整理しますと
①お湯をお茶碗に入れる(茶せん通しのため)
この時は釜のお湯を合の7分目ほど入れて、全部お茶碗に入れてしまいます。
②お湯をお茶碗に入れる(お茶を点てる)
この時は釜のお湯を合いっぱいにくみ、適量をお茶碗に入れて、余った分は釜に戻します。
③お湯をお茶碗に入れる(すぐ建水に捨てる分)
この時は1回目と同じく、合の7分目ほど入れて、全部お茶碗に入れます。ただ、気持ち少なめでいいです。
④お水をお茶碗に入れる(茶せん通しのため)
この時も、合の7分目ほど入れて、全部お茶碗にいれます。
つまり、お茶を点てる時のお湯以外は、汲んだお湯や水は全部お茶碗に入れてしまいます。
この量を覚えておきましょう。
あとは、中水底湯といって、
水を汲む時は、水指の中程の水を汲むようにして、釜のお湯を汲む時は、底の方のお湯を汲むということです。
水指の中の水は対流していないので、底と上澄みにゴミなどが溜まりやすいので、一番綺麗な真ん中の水を汲みます。
釜のお湯は、対流しているので、上の方にゴミがたまりやすいので、一番底のお湯が綺麗だということで、底のお湯を汲みます。
また、すくうのではなく、合の傾き加減でお湯やお水を入れるということも気をつけましょう。
やや柄杓の合を横向きにして、釜などに入れて、引き上げる時に、少し上向きに合を上げて汲みます。
その時の高さと角度の加減で、7分目分かいっぱいいっぱいを入れる分を調整します。
お点前に慣れてくると、一番最初に習った基本や基礎が疎かになることがあります。
たまには初心に戻り、一つ一つの動作や準備を落ち着いてしっかりとしたいものです。
ではでは、また!
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