こんにちは。一日一服はお茶を飲みたい松下です。
この間は盆略点前のお稽古をしました。
だいぶ前に裏千家のお稽古をされていて、また始めようかなという生徒さんだったので
まずは割稽古をしっかりしてから、盆略のお点前のお稽古をしました。
体験などに来られる方は様々で、全くの未経験の方から、昔少しされていた方など、色々な方がいらっしゃいます。
体験では同じように、帛紗のさばきかたなどをお教えするのですが、
全くの初心者の方に教えるのも少し経験のある方に教えるのも意外と難しいものです。
適当ならば、全然楽ですが、ついつい、気持ちが入ってしまって、一つ一つの動作を丁寧に教えてしまうので、初めての方はとても難しく感じられるし、経験のある方は癖を治すのに苦労します。
と言っても、私も悪い癖があったりするので、人のふり見て我が振り直せなのですが…。
しかし、この割稽古(帛紗のさばき方、お棗とお茶杓の清め方、茶せん通し、茶巾のたたみ方、お茶碗の清め方)をしっかりすることによって
盆略点前はあっという間に簡単に出来てしまいます。
割稽古は、一つ一つの動作をただひたすら練習するだけで、少しつまらなく感じてしまうかもしれませんが(私は割稽古を丁寧にするのがとても好きですが)
盆略点前のお稽古をし出すと、一つ一つの動作が流れるように気持ちよく繋がっていき、知らない間にお茶を点てているという感じで、一気に楽しさが溢れるのではないかなと思います。
もし、始められたばかりで、割稽古ばかりでつまらないなぁと思われてる方がいたら、ほんのもう少し我慢して、しっかり基礎のお稽古をして、お点前に臨んでほしいなぁと思います。
ちなみに、この日のお稽古の主菓子は糊こぼしでした。
奈良では、お水取りの時期、二月下旬から三月中旬まで作られるお菓子で、東大寺二月堂の御本尊の四隅に供えられている造花を模したお菓子です。
この造花は、東大寺の開山堂の庭にある、良弁椿(ろうべんつばき)を模しています。
花びらの色が、赤に白いまだら模様なので、糊をこぼしたように見えることから、糊こぼしと言われるようになりました。
上生菓子はこの時期だけという意匠があるので、それを見るだけでも楽しいですし、毎年この和菓子が出たら、あぁ、もう春だなぁとか季節を感じられるのも楽しみの一つですね。
お菓子も一期一会ですね。
もう暖かい春がすぐそこまでやってきています。
世界中に穏やかな春が訪れますように。
ではでは、また。
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